「ご使用上の注意」

こんな言葉見たことありますよね?

 

「ご利用上の注意」

こんな言葉も見たことありますよね?

 

何が違いますか?

 

使用 と 利用 の違い

 

ですね。

 

文の見た目は

簡単な間違い探しみたいなものなので

すぐにわかると思いますが、

 

使用 と 利用

 

その "意味の違い" 分かりますか?

 

なんとなく使っている2つの言葉ですが

実は・・・

 

両者にはちゃんと意味の違いがあります!

 

違いを理解して使うと言葉を意識できて、

文章や発言に自信が持てそうですね。

 

ここまで言われたら

気になってきちゃいますよね(笑)

 

なんとなく使ってる

あいまいな感じ 知らない

 

といった人は

この機会に是非覚えちゃってください。

 

それではいきます!

 

 

使用の意味

まず「使用」からです。

辞書ではどう書いてあるかというと

 

人や物を使うこと。

「会議室を使用するには許可がいる」

「ストロボの使用は御遠慮ください」

 

引用元:goo辞書    

使用という漢字の通り

 

使うこと

 

ですね。

 

何も難しいことはない

むしろ単純すぎて拍子抜けですね。

 

対比する「利用」の意味も合わせて

見ないとなんとも言えないので

続いて「利用」も見てみましょう。

 

利用の意味

利用も辞書によると

 

 (物の機能・性能を十分に生かして)役立つようにうまく使うこと。また、使って役に立たせること。

「遊休地を利用する」

「いつも地下鉄を利用する」

「廃物利用」

「無線LANが利用できる喫茶店」

「年間500万人が利用するサイト」

 

 (ある目的を達するために)便宜的な手段として使うこと。方便にすること。

「特権を利用する」

「立場を利用した卑劣な行為」

「親愛の情を利用した詐欺事件」

 

引用元:goo辞書 

 

使用よりも多くの情報が出てきましたね。

しかし両方とも

 

使うこと

 

という大きな意味では同じように見えます。

 

使用の辞書の意味

利用の辞書の意味

を見比べると、

 

利用にだけ 

 

"役立つように"

"役に立たせる"

"便宜的な手段として"

 

という言葉がありますね。

 

どうもこのあたりの言葉に

両者の意味の違いがありそうです。

 

そのあたりをさらに見ていきましょう。

 

 

使用と利用の違い

使用の意味は、

使うこと

 

利用の意味は

役に立つように使うこと

または

便宜的な手段として使うこと

 

というところまでは分かりました。

 

じゃあ使用って

利用とは違うから

 

役に立たないように使うこと

 

となるのでしょうか?

 

違いますよね。

 

そもそも

使うという行為に反している

と思います。

 

では使用の使うってなんでしょうか?

 

使用は、

物の本来の機能だけを使う使い方

と言えます。

 

利用もこれに合わせて言いかえると

 

利用は、

物の本来の機能以外も使う使い方

ではないでしょうか。

 

これだけだと、

まだピンとこないと思いますので、

例文を挙げて確認していきましょう。  

 

 

例文から理解を深める

先ほどの辞書にも例文がありますが

対象の物が使用、利用それぞれで

別々なのでここでは

同じ物を対象にした例文

を挙げてみたいと思います。

 

 

●傘

使用:傘を使用して雨を防ぐ

利用:傘を利用してゴルフの練習をする

 

●トイレ

使用:トイレを使用して用を足す

利用:トイレを利用してオムツを替える

 

●ほうき

使用:ほうきを使用して玄関を綺麗にする

利用:ほうきを利用してハエを追い払う

 

●うちわ

使用:うちわを使用して涼む

利用:うちわを利用して宣伝する

 

●会議室

使用:会議室を使用して打ち合わせを行う

利用:会議室を利用して懇親会を行う

 

 

いかがでしょうか?

 

傘は差す

ほうきは掃く

うちわは扇ぐ

 

など

使用の方は、本来の使い方の動詞があるため、

文章としてぎこちないですが、

少しでも意味の違いのイメージが

つけば幸いです。

 

まとめ

辞書の意味から例文を挙げて

使用と利用の違いを見てみました。

 

違いを理解した後に

世の中を見渡してみると

正確に使われていない場面も

あることに気がつくと思います。

 

でも知っているからといって

コンビニのトイレで

「ご利用の際は店員にお声を掛けて下さい」

と書いてあっても

「利用はしなくて使用するからいいや」

なんて思っちゃダメですよ(笑)

 

現代では、そこまで厳密に使い分け

されていないのかもしれませんね。

 

なので、

使い分けていても自分の世界に閉じて

終わる可能性もありますが、

知っている人からすると

好感をもたれるかも知れませんので

意識すると良いですね。

 

せっかく知ったことですし、

使わないと忘れちゃいますしね。

 

是非、これらの言葉を使用していきましょう。

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