首相、大統領といった社会のトップは

みんなの投票、つまり選挙で決まりますね。

 

では、アリ社会のトップ女王アリは

どのように決まっているのでしょうか?

 

投票で決まるとしたら

アリ社会もかなりの投票者がいるので

盛り上がりそうですね(笑)

 

先に結論を言ってしまうと・・・

 

投票では決まりません。

 

ではどのように誕生するのでしょうか?

その生態に迫りたいと思います。

 

 

女王アリは子供を産み分ける

アリの巣は、

女王アリ1匹から始まります

 

最初から多数の働きアリを

従えてる訳ではないんですね。

 

女王アリは、

まず卵を産むための巣を作ります。

 

巣を作ったら卵を産みます。

卵から子供が生まれるわけですが、

オスとメスどちらが生まれるかは

ランダムではありません

 

ここポイントです!

女王アリはオス、メスのどちらが

生まれるかの産み分けができます! 

 

卵に精子を使って受精卵にするとメス

精子を使わない無精卵だとオス

が生まれます。

 

また、オスしか持ちえない精子を

なぜメスである女王アリが持っているか?

ですが、これは

 

巣を作る前の交尾でオスの精子を

体内にいっぱい溜めているから

 

なんですね。

 

体内に精子バンクを持っているわけです。

 

ここで疑問が残ったかもしれませんね。

交尾したオスは一緒に育てないの?

オスアリは甲斐性がない生物なの?

という疑問はオスアリの部分で説明します。

 

働きアリの誕生

女王アリはまず働きアリを生みます。

これは必ずメスになります

 

最初の数匹は女王アリ自らの唾液

などで育てるようですが、

数匹が働きアリとして1人前に

働けるようになったら、

あとはひたすら卵を産みます。

 

そうして働きアリが

新たな働きアリの卵の世話をして

どんどんアリ社会を大きくしていきます。

 

次期女王アリの誕生

アリ社会が大きくなっていくと

次期の女王アリが誕生します。

 

女王アリというからには

メス

です。

 

働きアリもメスですね。

 

産み分けは

卵に精子を使うか使わないかのオスメス

 

この条件だけでは女王アリが生まれる

明確な条件が定まりません。

 

これについては

明確な条件がまだ解明されていません。

 

しかし諸説あるので、

私の見解も含め4つの説を解説します。

 

 

説①:まれ、偶然に誕生する

メスの卵の中からまれに、偶然に

繁殖能力を持つメスが生まれ、

女王アリになる説です。

 

これについては、偶然だとすると

女王アリが最初に産む働きアリの

中から女王が誕生する場合もあるという

ことになります。

 

次期の女王アリはたくさんの栄養が必要

になるのでアリ社会がある程度形成され

多くの働きアリがいる状態でなければ

なりません。

 

そのため、偶然という説はないと考えます。

 

 

説②:働きアリ達がある1匹をえこひいき

次期の女王アリはたくさんの栄養を摂取して

体が大きくなり、羽も持っています。

 

働きアリは卵から子供たちの世話をしますが、

卵から孵ったアリのうち1匹に

他のアリよりもたくさんの栄養を与えて

次期の女王アリにするという説です。

 

この場合、働きアリ達自身が判断する

ことになりますが、さすにがみんながみんな

同じ卵をえこひいきしようと団結するのは

難しいのではないでしょうか。

 

よって、この説も違うと考えます。

 

 

説③:次期女王アリ自らのオーラ

生まれ持った才能です。

 

女王は生まれた時から女王オーラを

持っていてそれに働きアリは引き寄せられて

女王としての世話をする。

 

こちらの説も説①と同じく

偶然の要素があるため、

アリ社会が形成される前に

女王が誕生してしまう恐れがあるため

違うと考えています。

 

 

説④:次期女王アリとして産み分ける

働きアリ、次期女王アリ、共に同じメスで

産み分けは卵に精子を使うか使わないか

ですが、実は他の要素も入れているのでは

ないかということです。

 

具体的には、

 

卵の時点から大きくなるように

栄養を多くした卵にする

 

次期の女王アリとして育てるように

卵にフェロモンのようなものを加える

 

といったことがあげられます。

 

この説の場合、

 

・アリ社会が形成されている状態で産める

・産む時期もコントロールできる

 

ため、つじつまが合います。

私はこの説だと考えています。

 

 

さて、女王アリの誕生というところは

明確でないため、諸説あげてちょっと

長くなってしまいましたが、

次期の女王アリ誕生後の話をします。

 

次期の女王アリが誕生したら

今の女王アリと政権交代

 

なんてことはしません!

 

次期の女王アリは自分のアリ社会を

作るために飛び立ちます。

 

そのため、羽も持っているんですね。

 

 

オスアリの誕生

次期の女王アリが誕生して

新たに巣を作るわけですが、

巣を作った後は働きアリを産まなければ

なりません。

 

働きアリ、つまりメスを産むためには

オスの精子が必要です。

そこでオスアリの誕生ですね。

 

オスアリは、無精卵で産まれます。

オスアリは羽を持って生まれます

 

多数生まれたオスアリは巣を離れ

次期の女王アリと共に空に飛び立ちます。

 

そして空中で交尾を行い、

次期の女王アリは精子を体内に溜めます

 

アリの種類によって他の巣のオスアリの

場合もあるようです。

 

 

こうして、交尾を終えるとオスアリは

しんでしまいます

次期女王アリと一緒に新しい巣を作る

ことがないのはこのためです。

 

新たな巣の誕生

そして、

十分の精子を蓄えた次期女王アリは

新たな巣を作る地へと降り立ちます。

 

最初は1匹で巣を作ることは

説明済みですが、地上へ降り立ってから

巣を作る前にやることがあります。

 

羽を取ります。

 

もう空に飛び立つ必要がないからですね。

地に足をつけて生きて行くというわけです。

 

こうして巣を作り働きアリを産み

アリ社会を作って約10~20年の生活を

送ります。  

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